共働きをしているワーママは日々の家事と仕事の狭間で「このままでいいのだろうか?」「もしかして仕事をやめて専業主婦になったほうがいいのかな?」とココロ揺らぐ方も少なくありません。
共働きをすることによるメリットとデメリットは、あなたが今の生活の中で何を一番重要視しているかによって変わってきます。
今もしあなたが思い悩んでいるのなら、一度立ち止まって自分の内側に語りかけてみてください。
目次
共働きのメリット
共働き世代は年々増加の傾向にあり、18歳未満の子供を持つ母親における就業率はここ十数年の間に20%以上アップしています。
働きたくて働く、働かなくてはいけなくて働く、働く理由はさまざまですが、全世帯の約70%が共働きであるのは、それなりのメリットがあるからこそとも言えます。
まず最初に、主な共働きのメリットをチェックしてみましょう。
収入が増える
共働きをしていて、まず一番に感じるメリットと言えば、やはり収入が増えて経済的に余裕ができることでしょう。
経済的な余裕があると、ちょっとした買い物はもちろんのこと、今まで手が出なかった値がはる買い物でもお財布事情をあまり気にすることなく楽しめることができます。
また、ママ自身に収入があれば、ある程度のものは自分で自由に買うことができますよね。そのことが精神的にも余裕ができて、すべてのことがうまく回っていきます。
専業主婦のママたちは、働いていないという負い目から、自分自身に投資することを躊躇してストレスが溜まりやすいという不満の声も多いです。
将来の年金が増える
結婚、出産、育児・・・女性は人生の様々なステージで職を失わざるを得ない立場です。
職を失えば収入が途絶えるだけでなく、将来もらうことになる年金にも影響が出ます。
会社勤めで厚生年金保険料(上乗せ保障有りの年金)を自動天引きで納めていたのが、退職してしまうと国民年金(基礎年金)へと切り替えなければなりません。
そうなると、配偶者は最低ベースの保障分への保険料しか納められない状態になるため、将来もらう年金の積み上げがスローダウンすることになります。
将来年金を受給する頃に、旦那さんとともに元気であれば2人それぞれの年金を受け取ることになります。
それまで共働き期間が長ければ長いほど、2人で一緒にしっかりとした額を受給することができ、老後の生活も経済的に安定します。
自分の時間を持てる
働くとさらに忙しくなって自分の時間がなくなってしまうと思いがちですが、実は働いている方が自分の時間を持てるのです。
専業主婦で基本的に日中に自宅にいるとなると、自然と1日中家事モードになってしまって、次々と家事をこなしていくだけの1日が終わってしまような生活になりがちです。
また、基本的に自宅にいる立場はキャッチされやすく、家族から何かと用を任されやすくなることで忙しくなってしまう様子ですが、ワーママだと職場に拘束されていることが明らかなので、家族それぞれ自分のことは自分でやるようになります。
仕事のために家から外に出ている間、誰にも邪魔されず、昼休みや会社帰りの時間が割と自分の時間として上手に使えるのがワーママにとっては嬉しいメリットです。
また、こどもと適度に離れる時間を持つことで、育児ストレスも軽減されるというメリットもあります。
朝イライラすることがあっても、夕方までにはそのイライラが仕事中に消えて、気持ちをリセットして子供と再び向き合うことができます。
共働きのメリットが活かせるのはこんな人
- 経済的な安定を第一とする人
- 自分の時間を少しでも確保したい人
- 子供と程よい距離を置くことで育児ストレスを軽減したい人
- 自分が働くことに対して旦那さんの反対が無い人
共働きのデメリット
共働きにはメリットだけでなく、もちろんデメリットも存在します。
最初から気付けるデメリットというのは少なく、起こってからビックリ、しまった!となる事のほうが多いものです。
また、「大丈夫だろう」と思っていたことが自分の予想に反して大丈夫ではなくなってしまったなど、共働きをしていると様々な問題にぶつかることもあります。
社会保険料などの支出が増える
旦那さんが社会保険に加入していて、奥さんが社会保険上の扶養にある場合は、奥さんの年金保険料も健康保険料ともに事実上免除されることになります。
しかし、奥さん自身が働いて社会保険に加入した場合は、健康保険料も厚生年金保険料も自己負担分が発生し、その分、手取りの収入が下がることになります。
2016年10月から、パートタイム、アルバイトなど短時間労働者に対する社会保険適用基準が緩和され、パート主婦の社会保険の壁と言われていた年収130万円が、106万円へと変更されました。
夫の社会保険の扶養から外れることで、夫側の年末調整による所得税の還付金が減るといった影響も出るといったことにもつながります。
そのため、短時間労働ではなくフルタイムでしっかりした収入を得て、社会保険料の支出をカバーできなければ、扶養から外れるメリットは得られないと言われています。
社会保険に入らないために労働時間を減らして月額88000円未満の給料に抑えるという方法をとる人も多くいます。
保育園問題やPTA問題などにぶち当たる
ワーママたちの悩みの1つに、「休暇・早退」があります。
子供たちが保育園に通っている頃は、ちょっとした熱でもお迎えの連絡がきてしまうため、頻繁に休暇を取ったり早退せざるを得ない状況に肩身が狭い思いをする人も少なくありません。
また、保育園・学校の行事や、PTAなど保護者の集まりも当然ありますので、働いていいて休みを取るのが難しいからといって不参加が続けばそれも問題です。
役員や行事の役割分担を決める際も、必ずしもワーママの立場が考慮されるとは限りません。
昔からなかなか変わらないのが、子供に何か起こった時や子供に関わる用事のために真っ先に動かされるのは父親よりも母親です。
共働きをしていると「私も働いているのに、どうして私ばかり?」と、だんだんアンフェアな状況にイライラがつのって、しまいには夫婦喧嘩に発展することも。
しかし、旦那さん側の収入が大きく、その収入が家計の柱になっている現実から、旦那さん側の仕事に影響が出ることを避けるためなら仕方ないといった様子です。
仕事と家事のバランスに悩む
ここでもまた、旦那さんとの間に起こるアンフェアがあります。
特に、お互いフルタイムで働いている夫婦で、家事をする割合が奥さん側が大きく占めていると不満やストレスが発生しやすい傾向にあります。
家事についてはちょっと手を抜いてしまえばいいのでは?と思うでしょうが、なかなかそういうわけにもいかないのです。
家事をおろそかにしてしまえば、家庭環境に影響が出たり、それこそ共働きを反対されることにまで発展してしまうことだってあります。
「主婦として、母親として、働きたいなら家のこともちゃんとやる」それを絶対条件にワーママでいるという人も多くいることでしょう。
しかし、仕事も家事も100%が続けば、いずれ身も心も疲れ果ててしまいます。
旦那さんの協力無しでは、バランスよく仕事と家事をこなすことは難しいものです。
共働きのデメリットにつぶされるのはこんな人
- パートタイム・アルバイトの短時間労働者で、社会保険適用基準を大きく超えない収入の人
- 保育園や学校の行事や、子供の緊急事態のための休暇・早退に関して寛大でない職場で働いている人
- 夫が率先して家事を手伝おうとしない人
- ワーママとしての責任感が強く、仕事も家事も100%こなそうとする人
共働きのメリットを伸ばすには夫婦の協力が必要
共働きには、夫婦にとっては収入と将来の年金増加、そして、ママにとっても社会からの孤立感や育児ストレスの解消につながるなど、たくさんのメリットがあります。
しかし、共働きをしている夫婦に少なくとも一度は起こるトラブルが「夫婦の時間」と「家事」についてではないでしょうか。
お互いに休日が合わないことが多い、勤務時間帯に大きな違いがあるといったことが続くと、夫婦の時間が減少してしまうことがストレスになることもあります。
そのストレスは旦那さん側に起こることが多く、なぜなら、奥さんが働いていない頃には起きなかった問題だからです。
また、奥さんが働くようになってから家庭環境のクオリティーが低下してしまったという話もたまに耳にします。
なぜなら、共働きになってからも奥さんに家事の割合が大きくのしかかってしまい、手を抜かざるを得なくなってしまったからです。
共働きのメリットと引き換えに、夫婦の関係と家庭環境に影を落とすようなことでは本末転倒です。
そうならないためには、お互いの仕事を理解し、お互いに家庭における役割を分担して協力し合うことが大切です。
共働きのデメリットの克服にもやっぱり夫婦の協力が必要
メリットの裏には必ずデメリットがあります。
どんな事にも言えることなのですが、デメリットはメリットよりも簡単に増えますし、メリットはちょっとしたことでデメリットへ変わってしまいやすいものです。
また、ほんの少しの心掛けや工夫を夫婦で常に協力して行なうことで、デメリットをメリットへ変えられる可能性もあります。
共働きは2人ですることですので、デメリットがどちらか一方にのしかかってくるわけはなく、どちらか一方が努力することによって改善・克服できるものでもないということを忘れないようにしましょう。
まとめ
共働きはメリットだけでなくデメリットもあります。
ワーママになる前に、共働きのメリットだけでなく、後々起こるかもしれないデメリットに対しても心構えが必要です。
共働きによって、時間や家事などに不満やトラブルが生じることがあるので、夫婦の理解・協力が欠かせません。
メリットはシッカリ伸ばし、デメリットは改善できるような共働きを夫婦一緒に目指しましょう。